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クビシメロマンチスト 感想&作品データ

クビシメロマンチスト」(Kubishime Romanchisuto)

「クビシメロマンチスト」は、2002年5月8日に講談社ノベルスから刊行された、

西尾維新」によるライトノベル作品シリーズ「戯言シリーズ」の第2作目の作品。

イラストは「」が担当。2008年6月13日に文庫版が発売されている。


鴉の濡れ羽島で起こった密室殺人事件から二週間。京都、私立鹿鳴館大学。

「ぼく」こと“戯言遣い・いーちゃん”が級友・葵井巫女子とその仲間たちと送る日常は、

古都を震撼させる連続殺人鬼“人間失格・零崎人識”との出会いによって、

揺らめき脆く崩れ去っていく―。そして待ち受ける急転直下の衝撃。

一つの世界が壊れる“そのとき”を描ききった新青春エンタの傑作。

(出典:ウィキペディア&Amazon)

クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識 (講談社文庫)





■ クビシメロマンチストの感想(出典:Amazon)


 西尾維新の中で、純粋に作品としてのレベルの高さではトップだろうと思う。

こんな面白い小説が存在していいのだろうか。

 純度100%のキャラクター小説。だが、それでもとことん面白い。

あまりに残酷であまりに美しい。

ラスト、全てが明かされた後、主人公の一言一言がぞくぞくするくらい胸に感じる。

主人公の性格、そして魅力が最大限に発揮された話。

そして、日常の崩壊。足し算引き算の人間関係。友達。殺人鬼の対比。

全ての要素が絡みあい、最悪にして最高の読了感をもたらしてくれる。




戯言シリーズ第二作。

いーちゃんと同じ大学の「友達」と呼び合う同級生達の殺人事件。

さらに零崎を名乗る殺人鬼といーたんとの奇妙なやりとりがメインディッシュ。

事件制は前作より低い。

より会話の楽しさや「ぼく」が織り成す心理劇が面白さを増した。

今回は小説として読みやすく、また考えさせられる作品だった。

登場人物達が持つ闇は誰もが持ち得るものだから。

憧れや嫉妬、嘘つきな傍観者に人間失格。飽和する感情と残酷な現実。

他人のことが解ってるようで自分のことも解ってない。

人間関係は思っているよりも単純に複雑だ。

いっくんやおかしなキャラクター達は現実離れしているが、

そこに究極化された人間の真の姿を見たような気がした。

誰でも読めるけど、誰にも読めない。

青春エンタの名にふさわしい名作である。




この本をミステリーと定義し、

「よし、いっちょ推理してやろうじゃねーか」と意気込んでいる方がいるのならば

僭越ながらヒントとも忠告とも言える戯言を一つばかり述べさせて頂きたい。

それは『戯言遣いはとんでもない嘘つきだ』ということです。

そんな彼が果たして読み手である我々に対して、

常に正直であると誰が言えるのでしょうか?

忘れないで下さい、あなたが読んでいる本の語り部は、

あなたの目に物語をありのまま写し続ける映写機なんかではないということを。




これは友達の本です。

これは友達ではない人の本です。

友達の為なら死ねるなんて、きれいごとだけど、

それは綺麗だからきれいごとなんだなあと思いました。

綺麗じゃなかったら誰もきれいごとなんていいませんよ。きっと。

この話は読む人によって、綺麗・酷い・おかしいが分かれるところだと思います。

私は、酷すぎるほど酷く綺麗な話だと思いました。

友情って素晴らしい。友情って悲しい。

そういう意味でこれは友達の本なのです。

巧く言えないですけど。




今読了したところです。

読後感が冷めない内に書こうと思っていたのですが、

どうにも言葉に出来ない感覚というやつで・・・。

しかし、そういう感覚に浸らせてくれる本こそが、

本当にいい本なのではと、本気で思っている今日この頃。

この本を読んで決して幸せな気分になることは出来ません。

しかしこんな時間までむず痒いような気持ちにさせて(いい意味です)、

眠らせてくれない力がある。

遺されたダイイングメッセージの答えが解らなければ、

ネットで検索をすれば見つかります。

是非見つけてください。

そこにこそ、この作品が読者に与えてくれる最大の快楽があります。



サイコロジカル 下 (講談社文庫 に 32-5 西尾維新文庫) ネコソギラジカル(上) 十三階段 (講談社文庫) サイコロジカル 上 (講談社文庫 に 32-4 西尾維新文庫)




■ 戯言シリーズの感想